たばた裕明の活動報告
活動報告
永田町通信 第83号 ~通常国会最終盤 内閣不信任案を反対多数で否決~
日頃のご支援に心より感謝申し上げます。通常国会の会期は6月21日まで。今国会では、衆議院厚生労働委員会理事として厚労委員会の現場で懸命に働いております。
厚労省所管では7本の閣法を無事成立に導くことができました。とりわけ、①医療保険制度の基盤強化や子育て支援の拡充策を含む、全世代対応の社会保障制度構築のための「健康保険法等改正法案」 ②次なる感染症危機に備え疫学調査から臨床研究まで対応した科学的知見を政府に提供するための「国立健康危機管理研究機構法案」 ③水道管理行政を厚労省から国交省・環境省等へ移管し管理強化を図る「生活衛生等関係行政の機能強化のための関係法律の整備に関する法律案」 など、国民生活に極めて密接かつ重要な法案を前に進めることができました。
4月に「こども家庭庁」が発足し、妊娠期から乳幼児、児童生徒と切れ目なくこども政策を実行する体制がスタートしました。私自身も制度作りに関わった「こども家庭庁」には期待しますし政治面でしっかりチェックしていかねばと考えています。
おりしも政府は少子化克服、子育て支援に重点を置き、年初来、子育て支援加速化のための政策を練り上げていました。6月13日には次元の異なる少子化対策実現のための「こども未来戦略方針」を閣議決定したところです。
私は自民党厚生労働部会長として、この約2ケ月間、自民党の子育て支援政策づくりに深く関与してきました。中でも児童手当の拡充、保育サービスの拡充、就業と子育てとの両立支援の充実など給付サービスについてはそれなりの内容に落ち着きましたが、その財源を巡っては、社会保障分野における歳出改革も政府内で議論されつつありました。ここは、医療・介護・障害福祉のための必要な予算を確保するための論陣を張り、とりわけ医療費削減により財源を捻出することには強く反発してきました。結果として財源の議論は年末に先送りとなりましたが、決算剰余金や税収上振れ分などを活用する方策を精査すべきです。当然、少子化対策の議論は重要であります。
そしてもう一つ、ここ3ケ月あまり徹底的に各専門職種の皆様方とも意見交換し、「骨太方針2023」、「新しい資本主義実現計画」のための議論を積みかさねてきました。
特に、①医療・介護等の分野は公定価格で成り立っており、足下の物価上昇に対応した賃上げが他産業と比べて進んでいないこと ②トリプル改定の年であり、人材確保やサービスの質の確保の観点から報酬の大幅な増額が必要であること ③医薬品産業において、毎年の薬価改定の影響で薬価が下がり続ける中、海外企業が国内に上市しない「ドラッグラグ/ドラッグロス」が生じ、かつ国内製薬企業の体力が低下することで新薬の開発・医薬費の安定供給に支障が生じている等の課題への対応 ④雇用・労働分野でも働き方改革を推進し生産性の向上を図るため、メンタルヘルス対策や育児・介護との両立支援の強化を図ること などを柱に政府に重要性を訴えてきました。13日の政務調査会全体会議では萩生田政調会長に一任し党内の議論は収束しました。財源議論の多くは年末の予算編成過程で議論することとなりました。各省の概算要求にも注視していきたいと思います。
解散風が吹いていましたが、15日夜に岸田首相が自ら会見で解散しない旨を発し、騒動は終息しました。翌16日に立憲民主党はタイミングを失した形で岸田内閣不信任案を提出しましたが、自民党、公明党、日本維新の会、国民民主党の反対多数で粛々と否決されました。この日で今国会は実質上の閉会です。今後も日本経済の発展と国民生活の安心・安全のため全力で職務を全うして参ります。変わらぬご支援のほど、よろしくお願いいたします。
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